人工中絶手術(妊娠中絶)とは

中絶手術について

中絶手術について

妊娠と分かったものの、諸事情によって残念ながら中絶を選ばなければならない状況があります。
諸事情により出産を選択できないかたのために、日本では母体保護法という法律があり、この法律に基づき人工中絶の手術が行われます。
当院でも妊娠11週までは選択することが可能です。

中絶手術を行える時期

手術は市販妊娠検査薬が陽性となり子宮内に胎嚢組織認めることができる妊娠5週相当から行うことが可能です。
早ければ早いほうが母体への影響少なくてすみます。 子宮の形態は皆様個人差がございます。
特に子宮筋腫や大きな卵巣のう腫がある方は吸引摘出が難しいことがございます。手術前には想定外の事態がおきないように超音波装置にて詳細に検討いたします。

中絶手術の方法

手術方法は原則、全例MVA(手動真空吸引)法にて行います。
MVAキットにて吸引不可組織には電動吸引並びに手術鉗子併用いたします。静脈迷妄麻酔後に滅菌処理されたMVAキットを開封します。
キットにはダブルバブルアスピレータの他にダイレータとカニューレが入っております。子宮ゾンデにて子宮内腔長を測定し、その長さまでダイレータを挿入し、カニューレが子宮内腔にスムース入るように拡張していきます。ご出産されていないかたは前日にラミセルによる頚管拡張を行うことによりさらに子宮内膜への接触を少なくすることが可能ですので、出産されていないかたはより安全な前処置を行ってください。
ダイレータによる拡張の後にアスピレータのダブルバルブを閉じてブランジャを牽引することにより手動吸引内圧を600mmHgの電動吸引より強い陰圧環境にて吸引していきます。
吸引前に子宮内腔並びに週数に応じたカニューレを子宮内に挿入します。前日に頚管拡張を行った場合はさらに1-2mm大きなカニューレを使用することが可能となり取り残しを少なく出来ます。
吸引準備完了し、最大圧のアスピレータ吸引器をカニューレに装着いたし、ダブルバルブを開放いたします。
アスピレーターをゆっくりと時計回り並びに反時計回りに回転しながらアピレータを手前に引いていくことにより子宮内容物は半透明のカニューレを通ってアスピレータに内容が引き込まれていきます。
アスピレータ内も透明なので胎児成分絨毛確認が視認容易です。週数に応じてカニューレの開口部が大きくなっていますが強力な陰圧により目詰まり起こしますので、詰まり解除し再度上記施術行うことにより2回の操作で内容ほぼ吸引されます。
当院ではさらに遺残確認のため極小子宮鉗子を子宮内腔に接触しないよう挿入し時計回り並びに反時計回りに確認処置も行っております。
前日頚管拡張されたかたはより少ない子宮接触を期待できます。上記おおよそ15分前後で手術完了します。

中絶手術の方法

手術方法は一般的に掻爬法と吸引法がございます。

掻爬法

元来行われていた手術方法であり胎盤鉗子と鈍匙鉗子を使用し、子宮内容を掻き出す方法で確実に組織を摘出できるメリットございますが反面、子宮壁に対する挿入器具の抵抗が強く、手術各症例の個体差による調節が難しいとされています。

吸引法

吸引端子を子宮内に挿入し内容吸い取る方法です。子宮壁への抵抗を激減できますが反面、内容遺残のリスクが高まります。
それぞれメリットデメリットございますが、 多くのクリニックにて吸引法をメインとした方法が主流になってきています。当院でも吸引法メインに行っておりますがそれのみでなく、鉗子併用し短時間でご負担少ない手術を選択しております。

中絶手術の際、当院では安全性を第一に行います

しかしながらオペ困難と思われる場合には安全に行えることを第1としておりますので、理由を説明させていただき他院様にご紹介になる場合もございますのはご了承願います。さらにデリケートな手術を行いますのでお互いのコミュニケーションが充分にとれることが大切だと思います。インフォームドコンセントですね。
当院での説明は日本語になりますので充分ご理解いただいたあとに手術お受けになってください。ご理解いただけない場合はご遠慮いただいております。

人工中絶手術(妊娠中絶)の流れ

当院では以下7点のかたは手術お引き受けできませんのでご注意願います。

  • 合併症を伴う可能がある
  • 疾患投薬中
  • 体重65kg以上
  • 子宮筋層手術既往
  • 点滴採血確保困難
  • 日本語コミュニケーション難
  • 静脈麻酔時麻酔トラブル既往がある

中絶手術を受ける前の検査

中絶手術を受ける前の検査

現在クリニックは予約制ではございませんのでご来院順に受付診察を行っております。
初診時には問診票を記載していただき手術前におおよその妊娠週数の推測、合併症の有無、薬剤アレルギー有無の確認をいたします。
診察は超音波装置と必要ならば内診を行い子宮外妊娠と流産の否定し正常妊娠週数を計測いたします。
妊娠5週以上の発育推定日を当院手術枠に沿って予約いたします。当日手術行っておりません。
当院では合併症ある方は中絶手術ご遠慮いただいておりますので原則は血液検査を行っておりませんが血液型不適合妊娠回避するためにご不明な方はおこなっております。クラミジアを始めとする性病に感染している可能性ある方は別途にて検査可能ですので申しつけてください。

中絶手術の同意書について(未成年含む)

手術日予約の後に同意書をお渡ししますので、当日(もしくは前処置日)までにご用意ください。
同意書には、ご本人ならびにパートナーの方のサインならびに捺印が必要となります。
未成年の方は必ず保護者の方のサインも必要になります。

中絶手術前の注意点

未経産の方や帝王切開にてご出産された方は子宮入口がほぼ閉鎖している場合が多いため手術器材による子宮頚管部の接触を最低限にするために拡張処置を勧めております。 術前処置は経膣分娩行っていない方には減痛処置後行います。スポンジ状に器材変化し子宮頚管を柔らかくいたします。ラミセルという器材を挿入いたします。より接触少なくし安全面だけでなく手術時間の短縮にも貢献できます。挿入には些少の月経痛様のお痛み伴うこと多いため、鎮痛剤の経口投与ならびに座薬を併用しますのでご安心ください。
また、中絶手術当日は、外来開院時間前に行いますので当日、日付けかわりましたらお食事や飲料もお控えください。嚥下性肺炎を防止するためです。最後のお食事後抗生剤の服用もお勧めしております。翌日の手術に備え無理はなさらないでください。

中絶手術当日の流れ

手術当日ご来院されましたらまず受付にて最終手術前チェックシートございますので記入してください。手術前に気になることございましたらその時にご質問ください。 また術中に子宮内避妊リング装着希望の方はこの際に申しつけてください。
付き添いのかたがいらっしゃる場合にはご一緒に手術後お休みいただくお部屋にご案内いたします。2024年12月より同室不可となりました。
お着替え(手術用ガウン) は当院にてご用意しておりますので、普段着にてご来院ください。
手術室は別フロアとなります。専属看護師がご案内いたします。
中絶手術時間は約15~20分程度です。麻酔は全身静脈迷妄麻酔を行います。
当院では原則3種類のお薬を点滴しながら呼吸への影響に注意しつつお薬調整して充分量投与しておりますので痛みを抑えた手術が可能です。手術可能です。術式は可能な限り吸引法にて行っておりますので子宮内膜への影響は最低限になっております。吸引しきれない組織には最低限ソウハ術式を混在いたします。
また、手術は丁寧にケアさせていただくことを心がけています。摘出いたしました御検体は業者様にお預けしお引き取りいただいております。手術時間とほぼ同時間で麻酔も徐々に醒めますが、約2時間ほど安静にしていただき歩いて帰宅できます。
入院の別途費用はございません。ゆっくりお休みください。
お帰りになる前に最終診察行い安全にお帰りになれることを確認して術後検診までの注意点をお話いたします。
お帰りになりましたらまだ麻酔の影響お残りになっている場合もございますので可能な限り安静にお願いします。
お食事も一気に召し上がるとつらいことございますのでお時間かけておとりください。当日は麻酔処置後ですのでお仕事はお止めください。翌日からは体に強いご負担の少ないお仕事ならば可能となりますが当然ながら無理は禁物です。シャワーは当日より大丈夫です。

中絶手術後の注意点

手術後4~5日は易感染性の状態になっておりますので、お渡しした抗生剤服用して体力消耗することはできるだけお避けください。その頃に最初少なかったおりものが増えることございます。子宮内に貯留していた分泌物が一気に押し出されるためびっくりされる方いらっしゃいますがご心配いりません。
同時に下腹痛も感じる場合ありますのでお渡ししてある鎮痛剤も併用投与願います。次回検診までにご不安感じられた場合には休診日でも連絡できる方法ご用意しておりますのでご不明な点ございましたらいつでも連絡ください。
性行為は2週間程度避けていただき、2週間経った後でも感染しやすい状況なので、必ずコンドームをつけて行うようにしてください。
また、術後1週間前後はアルコールの接種を避けてください。
手術後約1週後頃に検診のご来院をお願いいたします。
超音波検査中心に問題ない経過であること確認した後、低容量ピルの服用をお勧めしております。
ピル服用のため喫煙なさっている方は術後検診までには血栓発症予防のため禁煙完了してください。低容量ピルのご使用は避妊だけでなく次回からの生理発来の安定化ならびに子宮内膜の安定化を第一目的に使用いたしますので是非ご検討ください。
低容量ピルご使用になれないかたは基礎体温を付けていただくことお勧めしております。

ピルはこちら

人工中絶手術(痛みの少ない妊娠中絶)

痛みの少ない中絶手術を受けられる理由

当院では手術時間は約15分~20分で静脈全身麻酔にておこなわれるため痛みはほとんどありません。
手術時に3種類のお薬を点滴しながら呼吸への影響に注意しつつ手術監視モニタ装着しお薬調整しながら充分量投与しております。
※内服薬の影響や患者様の体質等によっては、まれに麻酔の効き目が充分でない場合があります。
不安な患者様は、手術前に医師までご相談ください。

人工中絶手術(妊娠中絶)の費用

中絶手術費用

当院では少しでもご負担軽減できますよう費用設定しております。
手術費用は通常15~20万円前後(11週目迄)が多くの施設で必要な場合多いようですが、当院では手術費用70,000円 (+MVAキット20,000円)にて行っております。
初診時に概要説明いたします、御同意得られた後に予約受付となります。

初診料5,000円
頚管拡張5,000円
手術手術費用70,000円 (+MVAキット20,000円)
術後検診(ピル1か月分含)3,000円

※金額はすべて税込みです。
※クレジットカードもご利用いただけます。
※9万円(予約時前金3万当日残金6万円となります)

クレジットカード詳細はこちら

人工妊娠手術(妊娠中絶)と流産の違い

中絶手術と流産について

約10組に1組はご妊娠された場合、ご妊娠継続される・されないかかわらず、発育が認められず流産に至ります。産婦人科では珍しいことではございません。
流産には稽留流産や不全流産など様々な病態にいたることがございます。流産を疑った場合、挙児ご希望されている時にはその1回の診察では確定診断せず、外来にて経過を追い成長所見が見られないことにご納得いただいた後に手術を勧めております。
人工妊娠中絶手術と手技方法はほぼ同じですが、胎児が生存していない状態になっているため組織が流れやすくなっている場合が多く、前兆(下腹痛や出血)持続する場合には速やかに母体にご負担掛ける前に手術をご検討ください。
希望される方はご相談ください。
※流産手術は保険適応となります。

人工中絶手術(妊娠中絶)Q&A

Q.職場や親にばれる心配はないのでしょうか?

A.医師には、仕事上に知り得た秘密を守る守秘義務があります。ただし未成年の方の場合は、保護者の方の同意を得ていただき、同意書を記入していただきます。

Q.中絶手術に保険はききますか?

A.保険は適用されません。自費診療となります。

Q.性行為やスポーツはいつからできますか?

A.原則は次回生理発来後からとなりますが、一般的には手術後2週間経過し出血がなくなってからを目安にしてください。
術後検診にてピル服用をお勧めしております。ピル服用されていない方は避妊に注意してください。スポーツは術後1週後検診ののちに可能です。まだお体は完全ではございませんので少しずつ慣らしていってください。

Q.手術した胎児は?

A.専門業者様にお引き取りいただいております。

Q.ピルリングはいつから可能ですか?

A.術後検診約1週後の診察にて同日よりピル服用をお勧めしております。またリングも経膣お産既往のかたは手術時に挿入することも可能です。詳しくはご相談ください。一般的には次回の生理が来てからの処方処置となります。

Q.手術はいつから可能ですか?

A.市販尿妊娠検査にて陽性を確認してください。当院でも確認可能です。診察にて胎嚢確認後可能、妊娠5週頃からとなります。当院では妊娠11週までお受けできます。

Q.手術に持参するものはありますか?

A.手術承諾同意書と生理用ナプキンをお願いしています。術衣は当院にて用意いたしますので普段着でいらしてください。

Q.手術は日帰りでできますか?

A.開院前にオペを行っておりますので11時頃お帰りになれます。個室お部屋は閉院までご用意していますのでゆっくりお休みになることもできます。

Q.手術予約は必要ですか?

A.外来受診診察していただき、手術の概要を納得してくださった後に予約いたします。お急ぎやどうしてもご多忙により事前予約希望の場合はメールや電話にてご相談ください。

Q.手術方法にはどのようなものがありますか?

A.当院では原則吸引法をメインに施術行っております。
吸引で引ききれない組織はソウハ法を混在しておこないます。また服薬による中絶は日本国内母体保護法指定医では認可されておらず行っておりません。原因として失敗例ならびに投薬中のご本人へのストレスが強いこと及び投与後出血多量により救急外来への搬送多い ことが指摘されているためと思われます。

Q.手術後の症状はいかがですか?

A.手術後特に4~5日以内はお熱・下腹痛・出血の症状がございます。いずれもわずかな変化が多いですが、ご不安がございましたら当院では救急連絡体制整えておりますのでいつでもご連絡いただけます。
お熱は手術翌日まで微熱が多いです。下腹痛は術後30分子宮収縮により違和感ございますが、まだ麻酔影響下にてわずかで済みます。
手術後4~5日後頃に子宮内が元の状態に戻ろうと凝血が押し出される頃にお痛み感じることございますが、鎮痛剤にてコントロールできます。また術後のわずかな出血は約2週間で止まります。出血が持続する場合は診察にいらしてください。
追加処置にて止血行う場合ございますが短時間で御料金はかかりません。
次回生理はピル服用していただいている場合は定期に発来いたします。ピル服用しなければ基礎体温をつけていただくとホルモン状態把握でき、術後4~6週頃 に起こります。次回生理発来まで丁寧にケアさせていただきます。

Q.手術後の清潔ケアはどうですか?

A.手術当日よりシャワー可能です。術後検診後、入浴していただけます。

Q.手術後のお仕事はいつから可能ですか?

A.体力を極度に消耗するお仕事でなければ翌日から可能です。ご不安ある場合にはご相談ください。

第1世代 シンフェーズ28 2,100円
第2世代 トリキュラー28 2,100円
第2世代 ラベルフィーユ28 1.900円
第3世代 マーベロン28 2,100円
第3世代 ファボワール28 1,900円

またピルクーポンも発行しております。

院内紹介

入口

入口

女性の方が人目を気にせず入れるよう大通りより1本脇に入った路地に入口があります。

院内入口

院内入口

院内入口

待合室

待合室

2F待合室は広い設計になっておりますのでゆったりとお過ごしください。

手術室

手術室

手術室は3Fです。

病棟入口

病棟入口

5F休憩室は2部屋あります。

休憩室

休憩室

5F休憩室は完全個室になっております。

休憩室

休憩室

こちらも完全個室になっております。